鹿教組委員長あいさつ

新年を迎えるにあたって
「民意、人間の尊厳、職の本質が大切にされる世の中、学校現場に!」

鹿教組執行委員長 今村 悟

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 2019年を迎えました。2018年の出来事をいくつか振り返りながら、思いを述べてみます。まず、2018年9月30日投開票の沖縄県知事選で、「辺野古米軍新基地建設反対」の沖縄県民の確固たる民意が再び示されましたが、あれからわずか2ヶ月余りで、政府は辺野古の海への土砂投入を始めてしまいました。安倍政権の言い分は、自分たちは2017年10月の総選挙で圧倒的な「民意」によって、国政を任されているのだから、知事選の結果に関係なく既定の方針を実行している、ということなんでしょう。でも、この「民意」に関しては、真の民意だったんでしょうか。総選挙直後の「市民の集い」に来られた浜矩子さんは、選挙期間に入るとすぐに、「自民圧勝か」とかの記事が出ると、国民は当然それに影響を受けてしまうと、選挙期間中の世論調査や報道のあり方を問題視されていました。いわば、あれは真の民意ではなく、マスコミによって「誘導された民意」による総選挙結果ではなかったのか、今、その「民意」が真の民意を押しつぶそうとしているのではないでしょうか。
 次に、2018年も人間の尊厳に関わる様々な出来事がありました。旧優生保護法によるとり返しのつかない過ちであったり、医学部入試に関する女性や浪人生に対する差別であったり、老人ホームでの「介護」のあり方であったり、また鹿児島県の学校現場に関することでも、中学生が校則違反で校外行事に参加できなかった問題や、自死した子どもへの教員の指導のあり方や、学校・教育委員会の対応のあり方なども問われました。また校則などのルールにもとづく教員の、子どもたちへの不寛容な対応は、地元紙でも特集記事でとり挙げられました。人間の尊厳を傷つけるやり方は、当事者は謝罪・救済・是正すべきですが、自分たちも身近なところから見つめ直す必要があるのではないでしょうか。
 さらに、職の本質ということについてです。
 私のつれあいは、10年ぐらい前に、看護師の職探しをして、ある小児科に勤め始めましたが、1週間かそこらで辞めてしまいました。理由は、病院の考え方が自分には合わないことを何度も感じたことにあったようです。その中でも辞める決断をしたのは、ある子どもさんに親だけではなく、祖父母も付き添ってきていらして、待合室で待っているその祖父母の前を通る際に、あいさつをしなかったことを上司から指摘され、あいさつするように指導をされたことに対して、そんなのは看護師の本質ではないと思って、辞めたと言っていました。私がそのとき思ったのは、自分はどうなんだろう、教員の本質でないこともいっぱいやり、やらされているのではないかということでした。
 日常の業務の中では、これは自分の職の本質か、大事にすべきことかなどと考える余裕は中々ありませんが、中教審の「学校の働き方改革」に関する答申が出されようとしている今、教育委員会でも学校でも学校現場のそれぞれの職の本質について考え、あるいは学校のそのものの本質について考え、本質に照らして削減すべきもの、廃止すべきものを決め、実行していかないかぎり、「学校の働き方改革」は進まないし、子どもたちの豊かな学びも保障できていかないのではないでしょうか。
 今年も、集い・語り合い・つながりながら、鹿教組運動を前進させていきましょう。

2019年1月9日